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体形維持

Category: 飼育魚の餌  

今日は、ハコフグ飼育での体系維持について少し書いてみます。自然界でも生息している海域によっては、餌が豊富にあるか無いかで体形が異なるようです。ハコフグは固い甲羅で覆われていますから、他の魚よりも一度(一回)に沢山の餌を与えても摂餌できる量が限られてしまい、お腹を満たしてしまうとそれ以上は食べなくなります。欲張って際限なく食べようとすると必ず糞をします。それでも、スズキ目の魚などはお腹が張るまで食べますが、ハコフグは甲羅で覆われている故に限度があるようで、食べるのを止めてしまいます。観察していますと、お腹が空いてくるまで2時間ほど。そうすると又、餌を探し出します。そのような事から、ハコフグの場合は一度に沢山の量を食べるより少量を持続して食べる傾向にあるようです。ですから、飼育時の給餌も沢山の量を与えるよりも、少量を数時間置きに与えるのが理想のようです。

しかし、平日は学校や仕事などで家に居ない場合は、数時間置きに給餌する事は困難となります。が、配合飼料に餌付いたハコフグであれば、タイマー付きの給餌機でも配合飼料(乾燥餌)は与える事もできます。給餌機が無い場合は浮遊性の餌を与えると、食べ残した餌をお腹が空くと又食べ始めたりします。魚によっては飼育水を含んでしまった乾燥餌は食べない種もいます。

私の場合は冷凍餌と小粒の浮遊性の配合飼料を同時に一日一回与えていますが、冷凍餌と乾燥餌を一緒に与えると最初に食い付くのは冷凍餌の方で乾燥餌には見向きもしません。乾燥餌だけを与えると仕方なく?食べてくれるといった状態です。時折アサリなども与えますが、その場合はアサリ→冷凍餌→乾燥餌の順番に食べます。魚も美味しいものとそうでもないものの区別が良く分かっているようです。

以下の画像は、食べ残し飼育水を含んだ餌を、お腹が空いてきたので又食べ始めたところを写したものです。

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底に砂などを敷いている場合は、砂の大きさによっては中に潜り込んでしまい、余程お腹が空いていなければ探し出して食べようとしません。また、残り餌を食べてくれる微生物や小動物が居なければ飼育水の汚れにもつながります。


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浮遊性の餌は与えた直後は水面に漂っていますが、時間と共に飼育水を含んでくると水中を浮遊して濾過槽などのストレーナーに吸い付かれてしまいます。ハコフグはストレーナーに吸い付かれた餌も食べてくれますが、口が届かない場所は食べる事ができません。吸い付かれたままの餌はふやけてくると濾過槽へと吸い込まれてしまいます。



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注:画像は比較の為に右の個体を痩せているように元画像(右)を加工しています。

ハコフグの場合は成長期には食べた分だけ太りやすいですが、成長期を過ぎると一度胴体側面が括れてしまうと太るのも時間が掛かってしまったり、与えてもなかなか太らないことも多いようです。特にハコフグ、ミナミハコフグ、クロハコフグ、テングハコフグなどのOstracion 属は胴体の側面が「> <」くの字に凹んでしまいやすいように思います。ショップでは発送時に飼育水を汚さないように最小限の餌しか与えていなかったりしますと、側面が凹んだハコフグになったりしているようです。ラクダハコフグなどのTetrosomus属はそうでも無いですが、コンゴウフグなどのLactoria属も成長期が過ぎると痩せやすい傾向にあるようです。

意外と難しいハコフグの体系維持ですが、なかなか太らず痩せたままという方は給餌方法を工夫してみてはいかがでしょうか。



 2018_01_07

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プロフィール

箱福

Author:箱福
転職を境に一旦ハコフグ飼育を休止しましたが、ハコフグ飼育の再開を機にブログを始めました。不定期更新ですが、どうぞ宜しくお願い致します。病気を発症させない飼育、薬剤に頼らない飼育を目指し、ハコフグ類の水槽内繁殖の夢みて、奮闘中。Twitterでも更新しておりますのでご覧ください。

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