銅中毒症とヨウ素中毒症
Category: 中毒症
銅イオン中毒症
2013年のことです。白点虫寄生症が蔓延していたのでその年の8月頃、都市伝説的な銅線や銅板を使った、銅治療を試みます。上部濾過槽のウールマットの上に銅線と銅板を置き、循環パイプからでる飼育水を当てるというものです。その結果、3日目で巻貝が死滅、5日目で飼育していた魚達が銅ショックとみられる症状に陥りました。そのことから銅線や銅板から飼育水中に致死量となる位の、銅イオンが溶け出した事を意味します。その後、重金属中和剤を入れ飼育水を無害化としました。

銅板と銅線を上部濾過槽に置いていた様子です。

銅ショックに陥ったトゲチョウ。 呼吸が荒く、頭を下げ同じ場所で朦朧(もうろう)として、鰭だけを動かしじっとしています。
重金属中毒に弱いルリヤッコは最初の犠牲になり没。中和剤を入れて無毒化にしたものの、その後も生き残った魚達が中毒症が治るまで数週間掛かりました。
注: 銅治療(銅イオン治療)の銅濃度は1回につき0.1ppm以下。
ヨウ素イオン中毒症
同じく10月頃、今度は微量元素のヨウ素を添加。一応、添加剤の説明書きにある通りに定期的に添加していましたが、ある時期を境にヨウ素中毒症とみられる症状に陥りました。症状としては日に日に餌を食べなくなり、次第に呼吸が荒くなります。鰓蓋の開きが大きくなった時点で可成りの重症化しております。その後泳げなくなり底で荒く呼吸するようになります。中毒症の場合は中和剤を水槽に応急的に入れるか、中毒症状が改善するまで新しく作った飼育水で全水量の換水を繰り返すと、中毒症から回復するようですが、対応処置が遅れると手遅れとなってしまいます。

添加していた濃縮タイプ?のヨウ素イオン添加剤 。
あとで気づいた事ですが、微量元素添加剤には希釈タイプと濃縮タイプがあるいようです。
ヨウ素中毒症で失った魚達



全換水を2回繰り返しましたが手遅れでした。

フウライチョウチョウオは難を逃れましたが、暫くは中毒症状が続きました。
微量元素添加剤も無意識に過剰添加をしてしまう事があります。説明書き通り添加しても、水量や吸収または蓄積により微量元素量のバランスが崩れてしまうと考えられます。また、過剰添加になると致死量となってしまいます。魚飼育であれば、最低限必要な成分は定期的な換水で補うことができるでしょう。微量元素の過剰添加は禁物です。治療の際は試薬を使い濃度を測定しながら治療しましょう。
薬剤に関しても、治療薬であっても使い方次第では毒薬となってしまいます。
2013年のことです。白点虫寄生症が蔓延していたのでその年の8月頃、都市伝説的な銅線や銅板を使った、銅治療を試みます。上部濾過槽のウールマットの上に銅線と銅板を置き、循環パイプからでる飼育水を当てるというものです。その結果、3日目で巻貝が死滅、5日目で飼育していた魚達が銅ショックとみられる症状に陥りました。そのことから銅線や銅板から飼育水中に致死量となる位の、銅イオンが溶け出した事を意味します。その後、重金属中和剤を入れ飼育水を無害化としました。

銅板と銅線を上部濾過槽に置いていた様子です。

銅ショックに陥ったトゲチョウ。 呼吸が荒く、頭を下げ同じ場所で朦朧(もうろう)として、鰭だけを動かしじっとしています。
重金属中毒に弱いルリヤッコは最初の犠牲になり没。中和剤を入れて無毒化にしたものの、その後も生き残った魚達が中毒症が治るまで数週間掛かりました。
注: 銅治療(銅イオン治療)の銅濃度は1回につき0.1ppm以下。
ヨウ素イオン中毒症
同じく10月頃、今度は微量元素のヨウ素を添加。一応、添加剤の説明書きにある通りに定期的に添加していましたが、ある時期を境にヨウ素中毒症とみられる症状に陥りました。症状としては日に日に餌を食べなくなり、次第に呼吸が荒くなります。鰓蓋の開きが大きくなった時点で可成りの重症化しております。その後泳げなくなり底で荒く呼吸するようになります。中毒症の場合は中和剤を水槽に応急的に入れるか、中毒症状が改善するまで新しく作った飼育水で全水量の換水を繰り返すと、中毒症から回復するようですが、対応処置が遅れると手遅れとなってしまいます。

添加していた濃縮タイプ?のヨウ素イオン添加剤 。
あとで気づいた事ですが、微量元素添加剤には希釈タイプと濃縮タイプがあるいようです。
ヨウ素中毒症で失った魚達



全換水を2回繰り返しましたが手遅れでした。

フウライチョウチョウオは難を逃れましたが、暫くは中毒症状が続きました。
微量元素添加剤も無意識に過剰添加をしてしまう事があります。説明書き通り添加しても、水量や吸収または蓄積により微量元素量のバランスが崩れてしまうと考えられます。また、過剰添加になると致死量となってしまいます。魚飼育であれば、最低限必要な成分は定期的な換水で補うことができるでしょう。微量元素の過剰添加は禁物です。治療の際は試薬を使い濃度を測定しながら治療しましょう。
薬剤に関しても、治療薬であっても使い方次第では毒薬となってしまいます。
Comments
こんばんは
現在も濃縮タイプのヨウ素を毎日添加しています。
以前はレッドシーのヨウ素テスターでヨウ素濃度をきっちり計測できたので、添加量も計算できたのですが、現在のレッドシーのヨウ素テスターは全く役立たず・・・
何をどうやってもまともな計測ができません。
メーカーに問い合わせましたが曖昧な返答にウンザリ・・・
WEb上でもヨウ素テスターに関しては「全く計測できない!」と悪評ばかり・・・
結局、説明書き通りに添加しております。
今回の箱福殿のブログを読んでちょっと恐くなってきました。
ヨウ素はスキマーや殺菌灯が付いていると直ぐに消えてしまうと聞いておりますが、今後は添加量を半分ずつにしようと思いました。
コロッケ十円之助 様
こんばんは。
昔はKENTの微量元素添加剤を使っていました。そのメーカーから発売されている総合微量元素添加剤も使っていました。当時添加していたKENTのヨウ素イオン添加剤は多分希釈タイプだと思います。今は使ったことが無いので、その後、成分内容が変更されたか希釈か濃縮かは分かりません。ブライトウエルの添加剤に変えた時に、濃縮タイプと分かっていれば、扱い方にも注意を払った事でしょう。
試薬もどの程度信憑性があるかは分かりませんが、趣味で扱われている試薬の殆どは目安程度だと思います。保管状態によっては劣化が早いかもしれませんし。
いずれにしても、微量元素は「微量」であって「多量」ではない事が、その事例で思い知らされました。また、添加量も説明書き通りに添加している場合、水量や換水の頻度にもよるのかも知れません。添加後の吸収や体内からの排出や蓄積など魚の生理的なもので、感受性が異なるのかもしれません。
添加剤も総合微量元素添加剤なら、まだ微量でバランスが取れるのかも知れませんが、マグネシウムやヨウ素、ストロンチウムなど成分ごとに分けられた添加剤を、天然海水に含まれている成分量と同量を添加して、限られた水量の水槽内で常に維持する事は至難の業であり、まず不可能だと思います。それだったら、微量元素添加剤は使わずに、天然海水にしても人工海水にしても、少量で換水頻度を増やした方が余程微量元素が安定するとも思いますし、吸収(消費)されないで蓄積して行く元素も排出できます。
コロッケ十円之助殿の水槽は大きい水槽なので、可成りの添加をしないと致死量には達しないかもしれませんが、微量元素の添加での中毒症の事例は意外と多いようです。私の事例は100リットル水槽でしたし、その当時の換水頻度は今と違って、週一や二週間に一度と、換水量もそれ程多くなかったので、ヨウ素イオンが飼育水中に蓄積して行くと、餌と一緒に海水も飲み込んでしまうので、体内に蓄積して致死量となってしまったのかも知れません。事例以来、添加する場合は説明書き通りではなく、本当に微量、キャップ一杯とかではなく、10滴とか敵数にしています。
中毒症は、まず拒食しますので、今まで沢山食べていた魚が突然、餌を食べなくなったら、何かしらの中毒症を疑っても良いかも知れません。魚種によっては、同じ水槽に入っていても症状の現れる時期が異なるようです。
箱福 URL 2016-03-05 22:53